「君と同じように僕もほんとうのことを言うのが怖かったんだ
でももし許してもらえるなら 今度は君に
星を金貨にして降らせて―――」ウェブスターの『あしながおじさん』を大正時代の日本を設定として描いたお話です。
孤児院の賛助員である辺見千博は、井出いつきという少女の書いたユーモアあふれる作文に目を留める。そこで彼は彼女を高等女学校に入れる援助を申し出る。月に一度、自分に手紙を送ることを条件として…。
この人の絵柄好きなんですよー。素朴でレトロなかわいい感じが。
勝田さんの作品はとぼけた笑いと真面目な表情との兼ね合いが好きです。
この『Daddy Long Legs』がコーラスに読みきりで載った当時、話と絵に一目惚れしちゃいました。勝田さんのレトロな画風ともすごく合ってて。それこそ5回は立ち読みした気がする(笑)。
なので発売日は本当に楽しみだったなぁ。表紙がまた素敵でかわいくて。
この作品を読んで原作も読みたくなって学校の図書館で借りて読みました。原作も面白かったです。
原作は主人公の女の子があしながおじさんに送る手紙のみで構成されていますが、勝田さんのこの作品はあしながおじさんからの目線も描かれていてそこが良いです、新鮮。あしながおじさんはこんな風に考えてたのかぁとか。原作そのままでなく、物語をさらに広げたような。ラストあしながおじさんといつきちゃんが面会するシーン、表情の具合がたまらんです。
ちょっと久し振りに読んだけどやっぱり面白かった!
この一冊は短編集なので、他に3作品入ってます。表題作の『Daddy Long Legs』、
なし崩し的に結婚に踏み切った感のある男女二人が出雲への新婚旅行で不思議な体験をした『天馬』、
リストラにあい実家のじいちゃんの部屋にご厄介中の歩。そんな彼女とただの友達?、微妙な関係にある大山くんとの仲は…『パーラー』、
中華街で働く上海れーこと呼ばれるれいちゃんが結婚する旦那の家に住み着いてる人たちに会う。そこで衝撃事実を聞いて…?『シンガポールの月』。
一番はもちろん表題作だけど、他のも人間味あふれてて面白いですよ。そしてやっぱりとぼけてる(笑)。興味を覚えた方は是非。